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2022/07/22
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PICK UP D-PEOPLE #03 Vol.1

PICK UP D-PEOPLE #03 Vol.1

髙薮乾一さん

キャンディガレージ代表。ガレージプロデューサー/雑誌ライター/モルタル造形職人



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PICK UP D-PEOPLEとは?

 

「道具を愉しむことで得られる豊かさがある。」
DULTONがつくりだすプロダクトとそれらが織りなす空間にはそんな信念が込められています。
「PICK UP D-PEOPLE」はDULTONの信念に共感した人たちを紹介する連載企画です。
さまざまなフィールドで活躍するユニークな方々とのトークをお楽しみください。

Profile

たかやぶけんいち 1960年3月29日、東京都足立区生まれ。東京都練馬区在住。
これまで制作に携わったガレージは 100 軒あまり、取材したガレージは 150 軒以上。
近年はとくにモルタル造形に熱中し、各所でワークショップを開催しながらその魅力を広めている。
アメリカン雑貨や企業もののグッズコレクターとしても有名。


ガレージのある暮らしを日本中に広めてきた髙薮乾一さん。
ほかにもモルタル造形にハマったり、膨大な数のグッズを集めたりと好きなことを追求するうちに自然と DULTON を愛用するようになったそう。
全2回のうちの Vol.1 では髙薮さんのユニークな経歴、ものづくりに対する思いについてお届けします。

 

Vol.2はこちら>

ガレージライフの始まりと DULTON との出会い

DULTON(以下 D):今でこそガレージのある家は少なくありません。
でも髙薮さんは携わってからずいぶん経つと伺いました。

髙薮さん(以下 T):建材メーカーの社員だった 2000 年くらいからガレージにハマっています。
世田谷の住宅展示場に業界初となるガレージの展示場をオープンしたことから展開が広がっていきました。

D:20 年以上も前から関わっていらっしゃるんですね。

T:所ジョージさんがその展示場を見にきてくださったことから、世田谷ベースの制作にも参加することになったんですよ。
世田谷ベースは雑誌『デイトナ』との連動企画。「世田谷飛行場をつくる」というアイデアからスタートしました。

D:とってもユニークな展開ですね。その後、職を変えながらもガレージの魅力を追い求めていったのだとか。

T:雑誌『ガレージ・ライフ』の編集長からお誘いを受けて、20数年務めていた建材メーカーから転職しました。
そして何年か取材スタッフを経験し、今度はアメリカのオーバードアの専門メーカーからお声がけいただいてまた転職。
その会社では過去の経験を生かしてウェブコンテンツをつくったり、 展示場をつくったり、ガレージ施工のコンサルティングなどを手がけました。
そんなある日、埼玉のオーナーさんのところへ打ち合わせにいったら DULTON の商品がいっぱい置いてあった。

D:DULTON との出会いもガレージがきっかけだったんですね。

T:そのできごとがあってお店に通うようになりました。でも出会ったのはもっと前。
最初にお話しした世田谷のガレージ展示場をつくっているときに DULTON の商品を買ったことがあったんです。

D:そうなんですね!どちらの商品をご購入されたのでしょうか?

T:シーリングライトです。ガレージのイメージに合うライトを検索していたところ、ふと出てきました。
無骨で格好よくてね。「こんなのが日本にあるんだ」と思ったことを覚えています。

 



①髙薮さんがプロデュースした業界初となるガレージ展示場。モデルルームながら趣味のガレージハウスをみごとに演出したことで大きな評判を呼んだ
②すると所ジョージさんがうわさを聞きつけ、世田谷ベースに設置するガレージドアを求めて展示場に登場!
その様子は雑誌『デイトナ』2005年11月号に掲載された
③ますますガレージ熱が高まった髙薮さんはその魅力を世に伝えるべく、数々のふれあいの場を提供する。
大阪ベースと名づけられた施設では DULTON とコラボレーション
④髙薮さんはイベントブースのパースも自分で描く。見ているだけでもワクワクしてくるようなスケッチだ

 


モルタル造形の世界に見る DIY のポイント

D:ガレージの魅力ってなんでしょう?

T:好きな人が集まるという世界観。
日本において、かつてガレージは住宅の一部でしかなかったんですが、やがて車好きの人が集まる場所になり、所さんが物をつくる場としてのガレージを広めてくれました。
テレビで報道されるような部分よりは少しマニアックなほうがおもしろいと思っています。
ある種独特な、自分たちの好きな空間をつくりたいんですよ。

D:髙薮さんが手がけた展示場やイベントのブースも細部にいたるまでこだわりがすごいですよね。

T:わたしはぜったいに妥協しないので。徹底的にやるから楽しいんです。

D:モルタル造形との出会いについてお聞かせください。

T:10年ほど前に大阪に展示場をつくったときに、石川県金沢市にあるカントリーベースという輸入建材屋を訪れたことが始まりです。
カントリーベースは「デザインコンクリート®」と称したモルタル造形による自宅やオフィスなどのデコレーションを提案しています。

D:日本では住宅への使用はまだめずらしかったのではないでしょうか?

T:そうですね。でもアメリカではモルタル造形は主流になっていて、岩やレンガ風の壁等、いろんなテーマパークやショッピングモールなどで活用されています。
その建材と製法を日本に輸入販売しているのがカントリーベースなんです。
ガレージの現場をやっていくうちに、わたしも営業しながら「こういう世界がありますよ」と提案するようになりました。

D:現在はモルタル造形の講師も務められているそうですね。

T:カントリーベースが東京でモルタル造形のスクールを始めるということで、手伝いはじめたのが きっかけですね。
見てたら覚えてしまって(笑)。今はそのスクールがなくなってしまったので、自分で広めています。

D:どのような方がスクールに参加されるのでしょうか?

T:当初のメインは左官屋さん。特殊技能なので職人を育てないといけないということで、新しくて楽しい技術を伝えようと動いていました。
でも実際にはモチベーションがないと続かない。
最近は DIY で自宅に自分の世界観をつくりたいという女性の方が多く参加してくれます。
今では職人さんよりニーズがあるくらいです。いいことですよね。
彼女たちは自分で掘り下げた情報を持っているし、何より意欲があります。
趣味的なものづくりは、つくりたい人がやりたいようにやればいいんですよ。

 


 

①モルタルとは砂とセメントと水を混ぜあわせた建築材料。髙薮さんは作業の際に DULTON の蓋つきプラスチックバケツを愛用中
②髙薮さん宅の植栽を楽しげに彩る自作のモルタル造形。隣にある DULTON のプラスチックトラッシュカンもいい雰囲気を醸しだしている
③DULTON FACTORY SERVICE 武蔵村山店の内装をモルタルで飾っていく髙薮さん
④できあがった内装は驚きの完成度!レンガやウッドの部分は本物に見えるが、この壁はすべてモルタルで成形されたもの。カラーリングは水性塗料だ



Vol.2につづく>


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