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2024/01/23
    • DULTON 神南店

【LIGHT&SHADOW】光と影の表現

「光と影」は、昔から表現として多く扱われてきた。

歴史上の名作と言われる西洋画を眺めると、
光と影を計算的に、そして効果的に、巧みに扱いながら描かれていることがわかる。

そして現代でも、
舞台演出、写真、空間提案、芸術、様々な場面で、光と影は表現として扱われている。

それほど、効果的に表現の幅を広げられる存在なのだ。

もちろん、我々DULTONにとっても、密接な関係である。

「光と影」

今回のブログは、「光と影」を"表現"として取り上げ、遊びを入れた内容でお届けする。

最初に言っておくが、商品紹介や提案といった、参考になるようなブログではない。

それでもこの続きが気になる方は、このまま画面をスクロールして頂こう。

「光」〜効果〜

スポットを1点に当てることによって、視点を集中させることができる。
また、照らされている物自体の質感、形、印象なども、強調される。
例えば、この写真をもう少し全体が見渡せるような明るさで撮影したら、
壁や床、照明器具、周辺の物、環境、など情報量が増えるため、視点が分散してしまうだろう。
明暗のコントラストが強いほど、「集中させる」効果は高くなる。
つまり、視界から入るあらゆる情報を削ぎ落として、際立たせているのだ。

今回はせっかくなので、
普段のショップディスプレイでは非現実的な、極端なコントラストをつけて撮影した。
光を当てる方向、強さ、色、によっても印象が異なる。
暖色は、柔らかく暖かい、白色はシャープで冷たい印象になりやすい。

■写真
【左上】室内から差し込む光。光と影の線が直線的なため、シャープな印象。
【左下/右上】真上から。暗闇の中で被写体が立体的に浮かび上がる、照らされている物の全体像も把握しやすい。他の写真と比較すると、暖色の照明なので柔らかく、暖かい印象を抱く。
【右中】後ろから。空間に奥行きが出る。逆光状態、シルエットが際立つ。特殊な効果を挙げるならば、全貌が見えないことにより、無意識的に想像力を掻き立て、興味を持たせる事ができる。注目度を上げるため、情報解禁前の宣伝などで使用される手法でもある。
【右下】前方下側から。壁面に写し出される影によって、神秘的な印象に。照明の位置をさらに離して設置すると、影が大きくなり、さらにダイナミックな表現もできる。

「影」〜主題は影〜

これらは、シャドーライティングと言われ、影を壁面などに映し込む手法。
主に、外構などのライティングとして取り入れられており、
葉や枝の影を壁面に写し、幻想的な空間を作り上げることができる。
また、現代アートとしても着目されており、可能性は計り知れない。

というわけで、
「影」を主題とし、アート的要素を加えたパターンを作ってみた。

本来ならば、光と影にフィーチャーしているのだから、
もっと無機質なもの(クリアガラスのみ)や、
無機質な壁(凹凸がなくシンプルなカラー)、を選んだ方が今回のテーマ的にはマッチするが、、、
どうしても外しの要素を入れてしまうのは、やはりDULTONだからなのだろうか。
どうかお許しを。

■写真
【上】ワインのイメージを出すため、壁面はレッドにした。ワイングラスには水を入れることで、煌めく光が幻想的になる。
【下】クリアのみではどうにも物足らず、アンバーカラーのグラスとクリアのグラスを交互に並べた。そして真ん中のグラスのサイズで変化をつけている。両サイドは陰影が欲しかったので、グラスのみにスポットを当てた。

「光と影」〜アートとしての表現〜

最後は、個人的に一番気に入った写真をセレクト。
壁面に浮かぶ影が、リアルなのか、それとも影なのか、
一瞬錯覚して、微妙な違和感を抱かせるような構図にした。

視線の流れと思考について、以下順番になったら面白いだろうという仮説を立て、撮影した。
1.壁面の中央のワイングラスの影→影であると認識
2.ワイングラスを持っている腕の影→影ではなく、腕?という錯覚
3.手前のワイングラス→2.が影であると気付かせる

リアルさは、影をなるべく歪まず濃くはっきり出るようにする事、
違和感は、壁面のウッドフレームから影がはみ出す事、
最後に、左下に映り込むワイングラスで、あ、これが実物か、と気付かせるという意図だ。

そしてこの写真を撮りながら思った。
ワイングラスを別の物に変えることで、また違った絵画作品的なもになるのではないかと。
挑戦したいところだが、今回はお預けだ。

「光と影」については、まだまだ語りきれない

以上、「光と影」の"表現"をメインテーマにしたが、
他にも色々な切り口がある。

かなり奥深いテーマで語りきれないので、今回はこの辺にしておこう。

ちなみに、冒頭で今回のブログは参考にならないと断言したが、
多少はヒントとして取り入れられる事があるように思う。

照明の設置する場所や、周辺に置くものを意識することによって、
インテリアがより一層魅力的に見えたり、
天井や壁に写り込む影が空間にスパイスを与えてくれるだろう。

それでは、また次回。
    • 神南店

 

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