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2024/05/21
    • D.F.Service 大宮店

【PILLER WAGON】倉庫の片隅にいつもあったような

みなさんヴィンテージは好きだろうか?

長い年月を経て増す味わい、以前はどう使われていたのかを想像する楽しさ、その物を今度は自分が引き継いで使用していく喜び、そして同じ風合いの物はこの世に一つしかない貴重さ。

そんなヴィンテージの物が自分は好きでちょくちょく集めてしまう。
しかし自分がほしいサイズや用途で探すとなかなか見つからないものだ。

もちろん自分で長い間使っていけば、いつかはヴィンテージと呼ばれるようになるのだろうが、それまでにどれだけの年月がかかるのかは想像しただけで気が遠くなってしまう。
ならいっそ見た目だけでもヴィンテージっぽくなるようにしてみよう、ということで今回のブログは新品の素材を使ってDIYでワゴンを作り、ヤスリがけやワックスなど誰でもトライしやすい方法で加工してみた。

倉庫の片隅にいつもあったような

ということで今回作成したのがこちら。
イメージは古い倉庫や納屋の片隅で、いつも工具や資材がうずたかく積まれていた作業台。

ある日倉庫を片付けようと埋もれていたガラクタを出していたら、ちょうどいいワゴンが出てきた。
きれいに磨いてやると置かれていた工具などでついたキズはあるものの、木は腐ったりもしておらず置かれていた場所のわりに状態も悪くない。

ロゴのプレートにはFACTORY SERVICEと書いてあるが、どこかのお店で買ってきたのだろうか。
ワゴンについて家族に聞いてみたが、祖父が若い頃からあるそうで気づいたらいつもそこに置いてあったそうだ。
そんなストーリーを想像しながら作ってみた。

材料はもちろん全て新品

木材は住宅の柱に使われる90×90 1mを8本。
Lアングルは50×50 t=4mmと、20×20 t=3mmを4本ずつ用意した。
キャスターはお店のシェルフで使用しているものを流用。
今回は木材もアングルもかなりの厚みがあるので自分で切断はせずお店に依頼した。

昔のものはとにかく太い、分厚い、重いものが多い。
強度計算がそこまでしっかりしていなかった時代、頑丈であればあるほどいいという考えだろうか。
現代のものはきちんと最適なサイズや強度を計算して作られているが、どこか薄っぺらい気がする。
そんなことを考えながら材料を選んだ。

穴あけ、塗装、ヤスリがけ

まずはドリルで穴あけ、90×90の木材を固定するためにM8の六角コーチスクリューを使うので、必然的に穴も大きくなる。
小さい穴をあけたらステップドリルで穴を拡げていく。

次はアングルやキャスターなどに塗装をしてヤスリがけをしていく。
前回のブログでは足つけをして、脱脂もしてと下地の処理をしたが、今回はどうせ削ってしまうので一発塗り。

奥のアングルが塗装したまま、手前のアングルがヤスリがけをしたもの。
角はこすれて塗装がはがれ、移動していたら物に当たってこういう方向でキズがついて・・・と想像しながら削っていく作業は楽しい。
塗装を削ると屋外や湿気のあるところではサビてしまうので気をつけたいが、多少ならアジということも。

木材もヤスリがけ、繋ぎとめ

アングルの塗装を乾かしている間に木材の方の作業を進めるため、まずは鋸ヤスリでキズをつけていく。
こんな工具を置いたら角が削れて、干割れしているところはそのうちささくれて角が丸くなって・・・と、こちらも使っている時を想像しながらキズをつけていく。
元から表面はある程度きれいにされているので、鋸目と呼ばれる刃物の跡をつけたくて荒目の紙やすりで横方向に削ったりもしてみた。

削り終えたら繋ぎ合わせるため穴をあけてダボで接合していく。
とはいえこれだけでは重さに対して強度が足りないので裏側からLアングルでも繋ぎ合わせた。
もっと強度が欲しい場合は、四周に枠を作って固定してもいいかもしれない。

組み立て、ワックス塗り

全ての材料が準備できたら組み立ててワックス塗り。
とは書いたものの、本当はワックスを塗ってから組み立てる予定だった。

作業していると楽しくなってきて早く組み立てたくて順番を間違える、よくあるパターンだ。
そんな失敗をしながら試行錯誤するのもDIYの楽しみということにしておこう。
アングルに隠れる部分や裏側のワックスを塗るのがとても大変になってしまったがなんとか完成。

これからはお店の什器として、いつかヴィンテージと呼ばれる日まで頑張ってもらおう。
    • D.F.Service 大宮店

 

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